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RPA(Robotic Process Automation)とは
RPAとは「Robotic Process Automation」の略であり、直訳するとロボットによる(Robotic)作業や業務プロセス(Process)の自動化(Automation)という意味です。オフィスワーク(PCを用いた事務作業)を、ソフトウェアに組み込まれたロボットが代行・自動化する概念を指します。このロボットは、RPAの世界でデジタルレイバー(仮想知的労働者)と呼ばれます。
RPAツール
RPAツールとは、RPAを実行するためのソフトウェアを意味します。有名どころとしてNTTアドバンステクノロジー社が提供する「WinActor」やRPAテクノロジーズ社の「BizRobo!」、アメリカUiPath社の「UiPath」等があります。
RPA導入によって実現できること
RPAツールを用いると具体的にどのようなことができるようになるかイメージ化してみましょう!以下の定型作業自動化のために、RPAツールが役立ちます。
パソコンを用いた単純操作全般はRPAの対象として検討できます。もっと具体的に見ていきましょう!例えば、以下の操作を有する入力や集計作業は全てRPAをもとに自動化が可能です。
- 文字を入力する作業
- コピー&ペーストする作業
- マウスの右クリックを用いた作業
定期的に情報を収集・整理する業務もRPAの対象のです。
- インターネット上の情報取得・ローカルでの情報整理
- スキャナー等で読み取った紙資料のデジタルデータ化して情報を整理
- エクセル、Word、PDF形式で帳票・レポート(グラフや表)作成
ルールベースで進行する提携作業もRPAの対象にできます。
- ファイルのアップロードやダウンロード
- 受信メールの解析・自動メール配信
- 携帯の番号入力に基づくお問い合わせの自動回答
- データの誤入力チェック
自動化可能範囲に応じたRPAレベル
RPAは、自動化できる業務の範囲に応じてクラス分けされています。主に3クラス存在し、「RPA」「EPA」「CA」の順で自動化範囲が高度化されます。
EPA(Enhanced Process Automation)
RPAとAI(機械学習)が連携することで、特定の非定型作業の自動化が可能になります。例えば、Webやアプリ上での顧客の行動履歴を学習し、商品やサービスのレコメンドを自動で実施できます。
また、自然言語や画像、音声などの非構造化データを用いる非定型業務も一部対象となります。例えば、商品のお問い合わせで得られたテキスト内容を処理し、ルールベースに基づき自動で問い合わせに回答することが可能です。
CA(Cognitive Automation)
ビッグデータやいわゆる強いAI(機械学習+ディープラーニング)と言われる技術と連携することで、経営業績に直結するような意思決定支援も可能となります。例えば、タイムリーな外部データ(顧客来店者数や天気・道路情報)を収集し、AIモデルが商品仕入れや在庫管理を最適化する等が挙げられます。
RPA|導入検討する上での注意点
業務プロセスを可視化し、RPAによる自動化範囲を見極める
RPAの導入に際して大切なのが「既存業務の課題と本来あるべき業務像を事前に把握すること」です。RPA導入の目的は、オフィスワーク等の手間を解消し、業務量及び人件費等の費用削減することに尽きます。RPAを導入のもと目的達成を目指すならば、既存の業務課題を正確に把握することが大切です。既存業務を可視化し、業務プロセスのどこに課題が潜んでいるか見える化するのです。その上で、本来あるべき業務プロセスを描き、RPAの導入が必要なプロセスを見定めていきます。
投資効果(ROI)を考慮する
既存の業務課題が可視化され、本来あるべき業務像が見える化された後、単純に「さあRPAを導入しよう!」と検討できないのが難しいところです。業務課題が把握できても、RPA導入効果を事前に把握する必要があります。
例えば、1000人の従業員がいる会社で単純なエクセルの入力作業を仕事とする従業員がいるとします。その従業員は、入力作業が非常に手間に感じているためRPA導入を依頼したとしましょう。しかし、入力作業が月に1度実施されるもので、かつ、入力作業を実施する従業員が2~3名程度であった場合、RPA導入を大々的に検討するでしょうか? 確かに業務課題の解決は大切ですが、同時にRPA導入費用も十分考慮する必要があります。RPA導入のみ高額となり、思う以上にROIが見込めなければ、あまり好ましい状況とは言えません。
RPA導入前に必ず「RPA導入後どれほどのコストメリットが発生するか」検討する必要があります。
会社の業務規模にあったツールを選定する
RPAツールの価格帯は広く、無料のものから数千万円するものまで様々です。RPAツールの価格帯が増加するにつれて機能も充実し、RPAツールでカバーできる業務範囲も拡大していきます。しかし、本来少額のRPAツールで課題解決可能な業務に対しても高価なRPAツールを導入してしまうと、機能の持ち腐れ状態となってしまうわけです。会社の業績規模に見合ったRPAツールにおける機能のニーズを見定めた後、RPAツールを選定しましょう。
RPAツールのメンテナンスや障害対応に関する運用方針を予め検討する
急な障害対応やメンテナンスは、RPA導入業務のみならず、それに関連する業務を全て停止させる恐れがあります。そうならないためにも予めRPAツールの保守・運用体制は検討しておくのが良いでしょう。
初期段階はPoCとして実施する
いきなり大規模にRPAツールの導入するのは、それなりのリスクがあります。業務課題を見定め、ROIを算出しても実際にRPAツールを導入してみると思わぬところから問題が浮き彫りになり、かえって業務量を増やしてしまう恐れもあるためです。
RPA導入とは業務の変革を意味します。業務が変わると従業員の作業環境も大きく変わり、新しい環境に適用するために問題の発生頻度も高まるわけです。そのようなリスクを最小化しつつ業務効率化を推進するための手段として、PoC(概念実証)としてRPA導入を進めていくことが推奨されます。
RPA|導入アプローチ
それでは具体的なRPAの導入アプローチについて以下に示します。
①導入検討
まず、RPA導入の目的は「オフィスワーク等の手間を解消し、業務量及び人件費等の費用削減すること」です。故に、導入前にどの業務プロセスにRPAを導入すると適切な投資効果が得られるか評価が必要になるわけです。そのための手段として、導入前に以下を実施します。
- RPA対象業務の現状把握のため、既存業務プロセスを可視化
- 既存の業務プロセスに潜む課題を洗い出し
- 業務課題が解決された理想の業務プロセスを構想
- 業務の理想と現実のギャップを埋める手段としてRPA導入検討
- RPA導入に関するツール検討および投資効果の算出
- RPA導入がもたらす新たな制約やリスクを評価
②RPA導入
RPA導入が決まったら、実際の業務にあったRPAツールの設計・開発に着手していきます。設計・開発と並列してRPAツールを用いた業務運用マニュアル等もここで作成していきます。開発前には本番運用前にRPAツールをテストします。また、本番業務環境を意識した仮想環境上でRPAツールを想定ユーザーに活用してもらい、本番展開後に想定されるトラブルを未然に検知します。
③運用
RPA導入が終わり本番業務で活用されるようになると、「RPAツールの持続的な利用」が重要視されていきます。RPAツールの障害を防ぎ、持続的に活用されるRPAツールを目指して保守・運用体制の構築・改善等を実施します。
RPA|まとめ
RPAをもとにホワイトカラーのデスクワークは全般的に自動化できます。RPAロボットを効率的に活用し、人件不足の問題解決や業務の効率化貢献が期待できるわけです。今一度既存業務を見つめ直し、RPA活用を検討してみましょう!
【参考】Pythonで面倒な作業を自動化!手法一挙公開中!
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最後に
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